企業は、出資者から資金(資本)を募り、その調達した資金(資本)を運用することにより、当初の資本よりも多い資本を獲得することを目指しています。
この場合の「当初の資本よりも多く獲得した資本」が利益であり、「その利益の出資者に対する還元」が配当です。
企業活動をこのような資本循環の過程として捉えるとすると、その資本の投下の過程にある資産が、非貨幣性資産であるといってよいでしょう。
そして、このような資本循環は、「販売」を契機に、回収へと姿を変えます。
資本の回収過程にある資産が貨幣性資産であるといってよいでしょう。

現金 → 商品 → <販売> → 売掛債権 → 現金

今、このような資本の循環を考えた場合、これを有価証券に当てはめるとどうなるでしょうか。

現金 → 有価証券 → <譲渡> → 未収金 → 現金

中央の販売と譲渡という言葉は、一般に商品については、販売という言葉を使うという違いがあるだけで、本質的な違いはなさそうです。
このような考え方をとれば、有価証券は、非貨幣性資産だということになりそうです(そう考える方もいます)。

しかし、買ってすぐ売ってしまうような有価証券(売買目的有価証券)について、上記のような商品(や製品)と同じような流れを想定するのはおかしいのではないかと考える人もいます。
むしろ、

現金1 → 貸付金 → 現金2

のように、間にある貸付金は、当初の資本(現金2)とさほど変らない形で存在し、また、すぐに現金2になるんだと考える人の方が多いといってよいでしょう。
このように考えれば、有価証券は、貸付金と同じように貨幣性資産だということになります。
私は、こちらの方が近いのではないかと思っていますが、皆さんはどちらがより正しいと思いますか。
そしてそれは何故ですか(って、聞くのね。こんなとこで聞くのね)。

実現とは何か(9)へ(で、つづくのね)