【対象=簿記論、制限時間15分、難易度C】

(問題)
D社(決算日は3月31日)は平成12年から3年間、毎年4月1日に同日新規発行された額面1千万円の国債(順に第X1回国債、第X2回国債、第X3回国債)を購入してきた。それらの取得価額はいずれも額面と異なる。いずれの国債も10年満期、金利は年6%で利払いは年1回3月31日とする。D社はこれらの国債を満期まで保有する目的で購入し、現在も所有している。次の【資料1】から【資料5】に基づいて、【資料6】D社の会計処理の,らイ謀当な金額を記入しなさい。なお、計算過程で円未満の端数が生じたときは、その都度四捨五入すること。

【資料1】期末における評価は利息法による償却原価法を採用している。
利息法での実効利子率:
第X1回国債(7.0%)
第X2回国債(6.7%)
第X3回国債(6.4%)

利息法による償却原価法:債券を債券金額より低い価額又は高い価額で取得した場合において、当該差額に相当する金額を償還期に至るまで毎期一定の方法で貸借対照表価額に加減する方法を償却原価法という。その原則法である利息法とは、債券の利息受取総額と金利調整差額の合計額を債券の帳簿価額に対し一定率(これを「実効利子率」という。)となるように、複利をもって各期の損益に配分する方法をいう。

【資料2】過去3年間における有価証券利息
 有価証券利息の金額:
平成13年3月期  650,835
平成14年3月期 1,290,991
平成15年3月期 1,918,761

【資料3】各決算期におけるこれらの国債の時価
         平成13年3月期  平成14年3月期  平成15年3月期
第X1回国債    9,400,000     9,500,000      9,650,000
第X2回国債      −      9,550,000       9,700,000
第X3回国債      −       −          9,750,000

【資料4】国債取得に際して付随費用は一切発生しないものとする。
【資料5】D社はこれらの国債以外に有価証券は保有していない。

【資料6】D社の会計処理
a 平成12年4月1日の国債の購入に関する仕訳(単位:円)
  平成13年3月期決算における有価証券利息の金額から第X1回国債の購入金額を求めなさい。
借方科目   借方金額   貸方科目   貸方金額
満期保有目的債券 (   法 仝酋睛其癲  福´  

b 平成13年4月1日の国債の購入に関する仕訳(単位:円)
借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
満期保有目的債券 ( ◆ 法 仝酋睛其癲  福´◆ 

C 平成15年3月31日の国債の評価に係る決算整理の仕訳(単位:円)
借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
満期保有目的債券 (  )    ※   (  )
  ※は科目名を省略しているが、ここに正しく記されているとみなして解答
  しなさい。

d 平成15年3月31日に保有している国債の償却原価の総額は( ぁ 鳳澆任△襦J殕目的に反してこれらをすべて売却したとすれば、有価証券売却益は( ァ 鳳澆箸覆襦

(解答欄)






(解答)
9,297,643
9,501,463
118,761
28,770,787
329,213


(解説)
,龍盂曄並茖悖渦鷙餾弔亮萋晴然曄
【資料2】の有価証券は、第X1回国債の平成13年3月期のクーポン利息と償却原価法による有価証券利息との合計であるが、その金額は、第1回国債の帳簿価額×実効利子率により求められる。したがって、この有価証券利息から逆算が可能である。
有価証券利息650,835÷実効利子率7.0%=9,297,642.85→9,297,642(千円未満四捨五入)

△龍盂曄並茖悖臆鷙餾弔亮萋晴然曄
【資料2】の有価証券利息→第X1回国債と第X2回国債
(9,297,643+50,835)×7,0%=654,393.46→654,393
(1,290,991−654,393)÷6.7%=9,501,462.68→9,501,463

の金額(平成15年3月期の償却額)
 第1回分58,201+第2回分39,050+第3回分21,510=118,761

い龍盂曄癖神15年3月期の償却原価)
 第1回分9,461,072+第2回分9,577,111+第3回分9,732,604=28,770,787

イ龍盂曄癖神15年3月期の売却益)
 (9,650,000+9,700,000+9,750,000)−28,770,787=329,213

以下、下記参照。
取得価額(期首簿価)  実効利子率  利息配分額  クーポン利息  償却額  償却原価
第×1回国債
平成13年3月期 9,297,643  7%    650,835    600,000   50,835   9,348,478
平成14年3月期 9,348,478  7%    654,393    600,000   54,393   9,402,871
平成15年3月期 9,402,871  7%    658,201    600,000   58,201   9,461,072

第×2回国債
平成14年3月期 9,501,463  6.7%    636,598    600,000   36,598   9,538,061
平成15年3月期 9,538,061  6.7%    639,050    600,000   39,050   9,577,111

第×3回国債
平成15年3月期 9,711,094  6.4%    621,510    600,000   21,510   9,732,604

平成13年3月期 利息配分額計 650,835
平成14年3月期 利息配分額計1,290,991
平成15年3月期 利息配分額計1,918,761  償却原価計28,770,787

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