【簿記一巡の手続と特殊仕訳帳】
総合問題として帳簿組織が出題される場合には、何らかの形で簿記一巡の理解を問う形式になる場合が多いといえます。
特に通常の出題形式では問うことが少ない開始手続も含めて、簿記一巡の理解なくして、帳簿組織の総合問題には対処できないと考えた方がよいでしょう。
今一度、簿記一巡の手続を振返ってきましょう。

(開始手続) (1)開始仕訳(記入) (2)再振替仕訳
(期中手続)
(決算手続) (1)決算整理仕訳   (2)決算振替仕訳

特殊仕訳帳は、「仕訳帳の役割ももった補助簿」でした。
ただの補助簿だった現金出納帳を仕訳帳としても利用する訳です。
特殊仕訳帳に記録される可能性があるのは、上記でいえば、期中手続のみです。
開始手続や決算手続は、対外的な取引が存在しない、いわば帳簿上の手続であり、そもそも補助簿の記録(例えば現金の出入り)とは、関係がないからです。


【特殊仕訳帳の種類と記入取引】
比較的よく利用される特殊仕訳帳としては、現金出納帳、当座預金出納帳、仕入帳、売上帳、受取手形記入帳等があります。
特殊仕訳帳は、補助簿を仕訳帳としても利用するのですから、それぞれの「本来の補助簿」に記録されない取引は、普通仕訳帳に記入されることになります。

例えば、現金出納帳には、現金の増加と減少が記入されます。
仕訳をした場合には、借方・現金、貸方・現金となる取引は、特殊仕訳帳制を採用した場合に、普通仕訳帳には記録せず、特殊仕訳帳としての現金出納帳に記録されることになります。

手形記入帳(受取手形記入帳及び支払手形記入帳)には注意しましょう。
手形記入帳は、基本的には、増加の記録を行うのみであり、減少の記録は、てん末欄と呼ばれる欄にちょこっと記録される程度です。
したがって、手形記入帳を特殊仕訳帳として採用している場合にも手形の増加取引のみが記録されるだけで、手形の減少取引は、手形記入帳ではなく、普通仕訳帳に記録されることになります。