今回は、過去2年の簿記論第2問の出題内容が、今まで税理士試験に出題されたものか否かを題材に考えてみたいと思います。

過去2年の第2問に出題された項目に未出題といえる項目が含まれているかというと、「含まれている」というよりも、「全部」に近いといっていいと思います。

(1)キャッシュ・フロー見積法
項目そのものが未出題

(2)償却原価法(利息法)
項目そのものが未出題

(3)販売用ソフトウェアの償却
項目そのものが未出題

(4)税効果会計
項目そのものは既出であるものの問題全体のつくりからいって未出題に近い。

(5)資本会計
項目そのものは既出であるが、一部未出題項目を含んでいる。


項目そのものは極めて特殊という訳ではありませんが、今までに出題されていないような事項が必ず入っています。

もちろん、これは偶然ではないでしょう(試験委員は、私のブログなぞ読んではいないでしょうが、過去の出題には、まず間違いなく入念に目を通している筈です)。


新基準導入からさほど回数を重ねている訳ではないので、新基準導入以前の出題とは比較できないかもしれません。

それでは、3年前(平成14年)の個別問題の出題はどうだったでしょうか(ちなみに平成13年の個別問題では、新基準は出題されていませんでした)。

(1)退職給付引当金
(2)税効果会計
(3)新株引受権付社債(現行の新株予約権付社債)

 いずれも項目としては既出で、出題内容としてもちろん工夫もされていますが、改めて初めての出題だといえる内容も多くありません。

しいていえば、新株引受権付社債の取得者側の会計処理が問われている点でしょうか。

いずれにせよ平成13年の個別問題は、新出題の傾向は、やや低くおさえられています。


もう少し比較対象が多いとよいのですが、過去2年の個別問題が今までに出題されていない内容、とりあげられることのなかった内容をあえてとりあげようとしていることがわかります。


この傾向は、3年目に個別問題を出題する場合には、継続する可能性が極めて高いと思います。

総合問題については、全面的に新出題ということにはならないとは思いますが、なんとなくみたことあるようなでも、「んっ」というような(どんなじゃ)出題が予想されます。

これに対する対処は、極めて難しいです。

新機軸の出題が予想されるからといって、難解な問題を追い求めることは、逆に他の出題に対する悪影響を及ぼす恐れもあります。

誰にでもできる事前の対処としては、むしろより基本を忠実にこなすことといってよいのではないでしょうか。