退職給付(退職金)制度の仕組みを簡単にみておきましょう。

【支払の方法(一時金と年金)】

退職金は、退職時に支払う「後払の給与」です。

退職金の支給(受給)のタイプには、一括して支払う場合(一時金)と分割(年)で支払うタイプ(年金)があります。

一時金や年金は、本来は、支払(受取)の方法を意味します。



【準備の形態】

退職金は、長期の勤務の後に支払うので、金額も大きいです。

そのために企業も何らかの準備を行う場合が多く、そのタイプに、内部引当と外部積立があります。

「内部引当」は、例えば、準備預金をする等の内部的な手当を行うことをいいます。

この区別は、外部的に何か準備しているかどうかの違いで説明されることが多いので、結局は何も準備をしていないケースも内部積立になります。

「外部積立」とは、実際に、外部(例えば信託銀行や生命保険会社等)に資金を委ね、その外部者に退職金の支払いも行ってもらうという制度です。

退職金の支払い専用の預金みたいなものです。

退職給付引当金ができる以前は、

内部引当 → 引当金

外部積立 → 費用処理

という形で対処していましたが、退職給付会計のもとでは、これを一緒に考えることになりました。



【制度の想定】

実際には、退職金の制度は、かなり複雑で、様々な組み合わせ等が考えられますが、典型的には、

退職一時金 → 内部引当

退職年金   → 外部積立

という形で役割分担している形を考えるとよいでしょう。

つまりは、一時金で支払う分は、自分で準備し(準備といっても、何もしなくても内部積立ですが)、退職年金については、外部に準備預金をして、そこから支払ってもらう感じです。

この準備預金が「年金資産」に該当します。



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