自社利用のソフトウェア

【自社利用目的のソフトウェアの償却】

無形固定資産として計上したソフトウェアのうち、自社で利用するソフトウェアは、定額法による償却が合理的です。

この場合の償却期間は、実務指針では、原則、５年以内ですが、問題に指示があるでしょう。

残存価額は、他の無形固定資産と同様にゼロです。



【取得原価】

ソフトウェア固有の関連費用としては、「データーコンバート（データーの移管）費用」、「ソフトウェア操作のトレーニング費用」等があります。

これらは、ソフトウェアそのものの価値を高めるものではなく、発生時の費用とされます。

逆に、「購入したソフトウェアを自社仕様に変更するための費用」は、ソフトウェアの取得原価に含めます。

自社仕様にした後のソフトウェアを使用する訳ですから、考え方は、有形固定資産の付随費用と変わりません。

なお、購入したソフトウェアに対する改良でも、「著しい改良」であれば、そのコストは、研究開発費として費用処理されます。



【関連記事】
・研究開発費と繰延資産
・ソフトウェアの会計処理
・市場販売目的のソフトウェア



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Comments

[1. TK]

お世話になります。
特に指示がない場合ですが、
期割か月割か、どちらが無難(一般的)なのでしょうか。
宜しくお願いします。

[2. 講師]

こんばんは。

月割が無難だと思います。

期割はそもそも合理的ではありません。
１日で１年分はおかしいです。
期割を行う可能性があるのは、商法（施行規則）に規定のある項目だけといってよいと思います。
商法でちと資産性を疑問視している「繰延資産と営業権」だけが期割の可能性があるという感じになると思います。

[3. TK]

こんばんは。
ご丁寧に有難うございます。
最後一科目が簿記論となってしまい、今年で簿記論３回目です。
今後も宜しくお願いします。

[4. 講師]

最後の簿記論は、つらい面がありますね。
でも、個別をバリバリで大丈夫です（きっと）。
がんばっていきましょう！！

[5. ペンは剣より強し]

先生こんにちわ。
ソフトウェアに関する表示箇所、表示科目の確認です。

、「データーコンバート（データーの移管）費用」、「ソフトウェア操作のトレーニング費用」は無形固定資産ではなく、費用に計上されますが、PLのどこに表示科目は、どのようになるのでしょうか？

また、無形固定資産に計上されなかった場合のソフトウェアは、PLのどこに表示科目は、どのようになるのでしょうか？

指導よろしくお願いいたします。

[6. 講師]

ペンは剣より強しさん、こんばんは。
おそくなってすいません。

いずれも販売費及び一般管理費ということではないかと思います。
細目は、必ずしもこれとはいえないかと思います。
これは他の販売費及び一般管理費についてもいえることだと思いますが。
あと、研究開発費に該当する場合には、研究開発日ですね。

[7. ペンは剣より強し]

先生こんにちわ
ソフトウェアの減価償却について質問です。

専門学校の問題で以下のようなものがありました。
「新バージョンのソフトウェアが開発される見込があるため決算にあたり利用可能期間の見直しを行った。その結果、あと１年使用したのちに現在のソフトウェアの使用を取りやめることと判断したため、利用可能期間の短縮を行う」

これを読んで僕はてっきり”臨時償却”だと思い鼻歌交じりで解いたのですが、間違いでした。

＜私の仕訳＞
臨時償却ｘｘ　　　　｜ソフトウェアｘｘ
ソフトウェア償却ｘｘ｜

＜正しい解答＞
ソフトウェア償却ｘｘ｜ソフトウェアｘｘ
このソフトウェア償却は、未償却分を短くなった残存期間で割るといった簡単なものでした。

ショックでした。
ソフトウェアって臨時償却は、ないのでしょうか？
それとも何か根本的な考え方が間違っているのでしょうか？
指導よろしくお願いいたします。

[8. 講師]

ペンは剣より強しさん、こんばんは。

ソフトウェアにも臨時償却はあることはあります。
ただ、無形固定資産（←価値がみえにくい）であることもあり、基本的には、前期損益修正はせず、当期以後の残存年数での償却という取扱いです。

では、臨時償却をするしないはどう判断するのかは、……むずかしいですね。
以前、実務指針でも確認したことがあるのですが、ちょっとはっきりしませんでした（明確な判断基準を示さず、臨時償却をした方がよい場合もあるといった表現です）。

問題で臨時償却を明確に行う旨の指示があるときはする、そうでないときはしない。
そんな感じでよいのではないかと思っています。

[9. ペンは剣より強し]

先生こんばんわ
了解しました
ありがとうございます