【資金の範囲】

簿記論では、それほど問題にならないと思いますが、資金の範囲をみておきましょう。

キャッシュ・フロー計算書における資金は、「現金と現金同等物」です。

「現金」には、手許現金だけではなく、要求払預金が含まれます。

「要求払預金」とは、普通預金や当座預金等の預金者の求めに応じて、いつでも引き出せる預金です。

「現金同等物」とは、換金が容易で、価格変動リスクを負わない(価格があまり上下しない)短期(通常は3月程度)の投資をいい、定期預金等が該当します。



【キャッシュ・フロー計算書に記載されない取引】

キャッシュ・フロー計算書に記載するのは、この資金の流れ(出と入)です。

資金の流れの伴わない取引はキャッシュ・フロー計算書に記載されません。

また、資金相互間の取引(仕訳にすると借方・貸方のいずれもが資金である取引)もキャッシュ・フロー計算書には記載されません。



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