(問題)

当社は当期(×1年4月1日から×2年3月31までの1年間)の3月30日にA社の所有する甲社株式(A社の帳簿価額は300円である)を、240円で購入する売買契約を締結した。

有価証券の売買は、市場を介さずに相対で行うこととし、売買契約書に添付し、割印した印紙代10円は、同日に現金で支払っている。

甲社株式の受渡は×2年4月4日に行われ、代金は同日に当座預金口座から引き落とされている。

当社が3月30に行うべき仕訳を示しなさい。

なお、甲社株式はその他有価証券に該当するものとして解答すること。

(解答)
(借)投資有価証券250 (貸)未 払 金240
                   現  金 10



(許容勘定科目等)
投資有価証券→その他有価証券
現金→現金預金等
解答は、二行でもよい


(解説)
金融資産(有価証券等)の発生の認識(借方・有価証券等)は、受渡日ではなく、契約の締結日(約定日)に行なわれます。

本問では、契約締結時に、借方・投資有価証券という仕訳が必要です。

この場合、代金は未払いなので、未払金勘定を使用します。

金融資産(有価証券等)の消滅の認識(貸方・有価証券等)についても、契約日(約定日)に行われます。

なお、棚卸資産(商品等)や有形固定資産(建物等)については、従来どおりに引渡しを受けた時点で会計処理が行われます。

その他有価証券を処理する勘定科目は、投資有価証券が一般的です。

その他有価証券勘定を使用する場合もあるので、必ず問題の指示(または試算表等における処理科目)に従う必要があります。

本問では特に指示がないので、投資有価証券勘定でも、その他有価証券勘定でもかまいません。

市場を介さずに一対一で行われる取引を「相対(あいたい)取引」といいます。

有価証券の取得に際しての付随費用は取得価額を構成するので、契約書に添付した印紙代は取得価額に算入することになります。

相対取引に関しての予備知識の有無は解答に影響しない筈です。

もっとも実務上は、印紙代金は、費用処理するのが一般的だろうが、なんら指示がない場合には、制度上、認められた範囲内での理論的な処理方法(原価算入)で解答すべきでしょう。



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