(問題)当期中の売上債権(すべて一般債権に該当する)の回収不能額は、次のとおりであり、すべて貸倒損失勘定で処理されている。

決算において必要な仕訳(貸倒引当金の設定について考慮する必要はない)を示しなさい。

なお、貸倒引当金勘定(すべて一般債権に対するものである)の期首残高は80円であり、当期中に変動はないものとする。

(1)「当期に発生した売掛金」の回収不能額100円

(2)「前期に発生した売掛金」の回収不能額 50円

(解答)
解答は一番下です。


(解説)

当期に発生した債権が貸倒れた場合は、貸倒損失勘定で処理します(貸倒引当金は、まだ設定されていないため)。

前期に発生した債権が貸倒れた場合は、貸倒引当金勘定の残高があればこれを充当します(そのための準備が貸倒引当金です)。

それを超える部分は、貸倒損失勘定で処理します。

本問では、(1)、(2)のいずれも貸倒損失勘定で処理しているので、(2)のみ貸倒引当金勘定に振替える処理を行うことになります。

この場合、貸倒引当金勘定の残高に注意する必要があります。

貸倒引当金勘定の残高を超える貸倒れがあればこれは、貸倒損失勘定で処理することになります。


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貸倒れの処理


(解答)
(借)貸倒引当金50 (貸)貸倒損失50