【有価証券の評価上の区分と処理科目】
有価証券でとても大事なのは、評価上の4区分(売買目的有価証券、満期保有目的の債券、その他有価証券)です。

ただし、4区分と勘定科目は必ずしもリンクしないので注意が必要です。

売買目的有価証券 → 有価証券
子会社株式・関連会社株式 → 関係会社株式
※親会社株式と被関連会社株式も関係会社株式です。
それ以外     → 投資有価証券


関係会社株式は、子会社株式や関連会社株式を使うこともあります。

ただ、4区分どおりに「売買目的有価証券」、「満期保有目的債券」、「関係会社株式」等、「その他有価証券」という勘定科目を使う場合もあります。

日商の簿記検定は、勘定科目としては評価上の区分に近いものをメインに考えているようです。

勘定科目自体は企業の自由で、何でもいいです。

実際の出題での勘定科目が安定していた方が問題も手がけやすいことは間違いありません。


【売却損益と評価損益】
評価・売却損益は、上記に「売却損益」、「評価損益」をつけるのが一番多いようです。

売買目的 → 有価証券売却損益、有価証券評価損益
それ以外 → 投資有価証券売却損益、投資有価証券評価損益


売買目的有価証券については、売却損益、評価損益、(受取利息・受取配当金)を合わせて、「有価証券運用損益」という勘定科目が使われることもあります。

どこまでを合わせるかも会社の任意です。

また、関係会社株式(子会社株式など)が別にされる例が多いのは、処理科目の場合と同様です。

売却損益、運用損益ともに「益」か、「損」の両方が使われる場合があります。

特に、総合問題で「仕訳」が問われる際には、注意ましょう。


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