税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

商品勘定の処理

【商品勘定の処理】

商品勘定の処理方法には、様々な種類があり、何をどこまでをやるのかが難しいでしょう。

一般的な処理方法は、三分(割)法であり、実際の出題もほとんどが3分法です。

他の処理方法に力が入らないのも無理はありません。


3分法の典型的な出題をまずクリアすることに全力を注ぐべきです。

ただ、その他の方法も保険としておくべきでしょう。

3分法以外の出題の可能性は低いが、簿記論の合格レベルにあれば他の方法もおさえている(おさえる事は充分可能)という感じかもしれません。


実際の出題は決算整理を中心としたものが多いので、決算整理前から決算整理を軸に考える方が多いようです。

しかし、むしろ大事なのは、期中処理であって、期中処理がわかれば、決算整理はおのずからわかるという理解がベストに近いと思います。

あくまでも「買ったとき」と「売ったとき」の処理です。

決算整理は後でついてきます。


その理解をもって決算整理にのぞめば、それほど難解ではありません。

しかし、決算整理のみに固執すると出口が見えなくなるかもしれません。

いずれにせよ簿記では、財産と損益を計算していることを忘れてはならないでしょう。

なお、いずれの処理方法をとったとしても損益計算書の表示が変る訳ではありません。



【関連記事】
返品・値引・割戻・割引
分記法
総記法(※)
総記法の決算整理(※)
売上原価対立(計上)法と二分法



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繰延資産の意味

【繰延資産の意味】

繰延資産の多くは「××費」という具合に最後に「費」がつきます。

そのことからか、学習上は費用と混同しやすいですが、資産に属する項目です。


繰延資産は、どちらかというと前払費用に近いです。

実態は、「繰延資産」というより、「繰延られた費用」です。

その意味でいえば「繰延費用」という呼称の方が相応しいかもしれません。

他の項目からのバランスからいうと費用です。

費用なのだけど一定の理由からこれを将来に先延ばしにして、とりあえず資産としておくのが繰延資産です。



【関連記事】
繰延資産の償却期間



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貸倒引当金の意味

【貸倒引当金の意味】
貸倒引当金は、債権の貸倒れに備えて設定される引当金でです。


(当期)(借)売掛金100(貸)売上100

(翌期)(借)貸倒損失10(貸)売掛金10


取引がこれだけだと当期の利益は100で、翌期に10の損失がでます。

それよりは、当期の利益は90(100−10)の方が合理的ではないでしょうか。

ではどうすればいいかというと、当期にその分(10)だけ費用をたてればいいです。

つまり、次の処理を行います。


(当期)(借)費用10 (貸)○○○10


貸方項目をどうするかが問題です。

売掛金100は、当期にまだ貸倒れていないので使えません。

こんな将来の予測で費用(損失)たてるときに使うのが引当金です。

債権(売掛金等)の貸倒れに備えて設定されるのが貸倒引当金です。

その場合の借方科目には、「繰入」をつけた貸倒引当金繰入を使います。


(当期)(借)貸倒引当金繰入10(貸) 貸倒引当金10


貸倒引当金は、売掛金の貸倒れ(とりっぱぐれ)を先んじて設定するものです。

その性格は「売掛金の減(マイナス)」を意味します。

貸倒引当金が売掛金等の債権の控除的評価勘定といわれる所以です。

この場合に売掛金の実質的な価値は、90円(100−90)で、売掛金の貸借対照表価額も100円ではなく、90円になります。



【関連記事】
債権の種類と貸倒見積高の算定



引当金<目次>

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モチベーション

税理士試験は、通常、長期にわたり、その間の気持ちの持続が難しい。

最終目標がはっきりしていたとしても、なかなかうまいこといきません。

自然体でいるとついついダレてしまう(私だけ?)。

ダレてしまうと成績も落ちる。

成績が落ちるとやる気もなくなる。

悪循環です。



悪循環を断ち切るには、やはりやるしかないのでしょうか。

ちょっとずつでも成績が上向くとうれしいものです。

答練等の成績と実際の結果が絶対的にリンクするとは思いませんが、
むしろやる気の持続には、ちょっとした数字の動きが効果的だったりします。


このブログもなんとか現実の進行に追いつこうとやや(かなり)無理をしている感があります。

ちょっとしたコメントをいただいたり、ちょっとずつでもポイントが増えたりすると嬉しくてやる気が出たりします。

ブログランキングなんてのにも参加していますが、ちょくちょく見ては、なんか順位が上がったりするとやっぱりうれしい。

単純なものです。

どうか心やさしき方、孤高の簿記講師のモチベーションをあげていただけないでしょうか(←って、結局、あんたの事かい)。

貯蔵品

【貯蔵品の意味】

「貯蔵品」は、使用目的の棚卸資産です。
切手(通信費)や印紙(租税公課)、事務用の消耗品(消耗品費等)などの重要性が乏しい資産は、購入(払出)時に費用処理するのが一般的です。

しかし、期末に未使用分が残っていれば、費用を計上しすぎです。

この分は資産とします。

いずれも貯蔵品(消耗品)勘定で処理します。



【仕訳処理】
印紙の例では、次の処理をします。


購入時:(借)租税公課××× (貸)現金預金×××

期末時:(借)貯蔵品 ××× (貸)租税公課×××


除却した固定資産も貯蔵品勘定で処理するのが簿記論では一般的です(貸借対照表の表示上は除却固定資産等とすることもあるようです。)。

また、購入時に資産処理を行っていれば、期末時には、使用分を費用(消耗品費)に振替える必要があります(購入時の処理では、消耗品勘定が使われる場合が多いようです)。


購入時:(借)消耗品 ××× (貸)現金預金×××

期末時:(借)消耗品費××× (貸)消耗品 ×××


【関連記事】
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有形固定資産の意味



現金預金<目次>

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未取付小切手と未取立小切手

【未取付小切手】

「未取付小切手」とは、小切手を振出し、相手先に交付したものの、未だ当座預金口座から引落がないケースをいいます。

売上代金として先方から受取った「手持ち」の小切手、これがまさに相手先(支払側)にとっての未取付小切手です。

先方は、売上代金として小切手を振出していますので、


(借)費  用××× (貸)当座預金×××


という仕訳をきっているでしょう。

しかし、その小切手は受取った当方にあるので、当座預金口座から実際に引落とされていません。

これが「未取付小切手」です。

企業側では、特に処理は要しません(銀行残からはマイナス)。



【未取立小切手とは】
「未取立小切手」とは、受け取った小切手を金融機関に持ち込んだもののいまだ取立(当社の当座預金口座への入金)が行われていないケースをいいます。

先の例でいえば、私の側(受取側)では、他人振出の小切手を受取り、銀行に持込んだ段階で、


(借)現金預金 ××× (貸)売  上×××


という仕訳をきります。

ただ、この分の預金をすぐに引出せるかというとそうではありません。

実際には、数日かかります。

この間に銀行の残高証明書を取れば、その分が残高証明の金額には反映されません。

これが未取立小切手です。

企業側では、特に処理は要しません(銀行残にプラス)。

一文字の違いで、その内容は異なります。

言葉よりも、内容を理解しましょう。



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銀行勘定調整表の作成方法
銀行勘定調整表の摘要欄



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税理士簿記論の期間計算

日商の問題をみていると結構、日割計算をさせるものが多いようです。

日割計算の場合には、初日を入れるか(両端入)、入れないか(片落)の問題があり、案外面倒です。

対外的取引に関する利息の計算などでも現実には、たった1日で、はい1月などということはありえません。

あくまでも便宜上のものでしょうが、税理士試験では、月割計算が多くなっています。



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期割と月割



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本支店会計の前に

本支店会計会計の学習をはじめる前ないしは学習と並行して取り組んで欲しいことがあります。

一つは、おおきなくくりとしての債権と債務の関係を今一度確認することです。

もう一つが商品売買の基本に立ち返って欲しいことです。


本支店勘定の性格は、なかなかやっかいで、単純には語れません。

とりあえずは、債権(貸付金等)と債務(借入金等)の関係として理解するのがよいでしょう。

この時に、単に仕訳がきれるのと、債権債務の関係を自覚しているのとでは、問題の手がけやすさが異なるように思います。

もちろん実際の本試験では、それほど深く考えている余裕はないでしょうから、考えるべきは学習の初期の段階です。


もう一つが商品売買、特に売上原価の計算です。

本支店会計のメインといってもよい内部利益の控除の理解には、売上原価の理解が欠かせません。

特に内部利益の控除がいったい全体何をやっているのか分からないという人は、売上原価の計算の意味を今一度考えておきましょう。



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為替手形

近時、送金手段は多様化し、手形の役割は昔よりも低くなっています。

特に特為替手形の利用の減少は顕著なようで、減少の一途をたどっています。

もともと手形当事者(振出人、名宛人、名指人)三者が異なる国内における為替手形の利用は皆無に近いようです。

振出した手形が取引の結果として返ってくることは、実際には考えにくいでしょう。

本試験でこのような非現実的な設定に基づいた出題があるとすれば、首を傾げざるを得ません。

しかし、なんか答練なんかでは、よく出たりするので困ったものです。


【約束手形の回収時】

約束手形振出時(掛代金の支払)には、次の処理を行います。


(借)買掛金××× (貸)支払手形×××


ので、この手形が戻ってきた(売掛金の回収)ときには、次の処理が行われます。


(借)支払手形××× (借)売掛金×××



【為替手形の回収時】

為替手形振出時(掛代金の支払)には、次の処理が行われます。


(借)買掛金××× (貸)売掛金×××


その手形が戻ってきた(売掛金の回収)としても、借方は、支払手形ではありません。

為替手形における手形債務者(名宛人)は、振出人とは別に存在するので、次の処理が行われます。

(借)受取手形××× (貸)売掛金×××



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約束手形と為替手形



債権債務・手形<目次>

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約束手形と為替手形

【約束手形】

約束手形は「支払約束証券」と呼ばれます。

作成者(振出人)からみて、名宛人(受取人)に支払を約束するのが約束手形です。

約束手形を振出したら、振出人には、手形債務(支払手形勘定で処理)が生じます。

振出人=支払人……貸方・支払手形
名宛人=受取人……借方・受取手形



【為替手形】

為替手形は「支払委託証券」と呼ばれます。

作成者(振出人)が、名宛人(支払人)に支払を依頼するのが為替手形です。

振出人………………手形債権債務は生じない
名宛人=支払人……貸方・支払手形
名指人=受取人……借方・受取手形

約束手形と為替手形とでは、名宛人の位置付けが異なりますので、注意しましょう。



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為替手形
営業外支払手形
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自己宛為替手形と自己受為替手形
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