税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

講師の講師の言

今でも鮮明に記憶に残っている。

「簿記で覚えることは一つもありません」

私が受験生だった当時の講師が初回の講義の冒頭で開口一番に発した言葉である。

講師の声は自信に満ちていた。


資産の増加(負債の減少)が借方に記入されるというルールは覚える以外にない。

それ以外は覚えること、暗記する事などないというのが、その講師の持論であった。

資産・負債、資本、費用、収益の増減の記録については、全く逆の体系があり得る。

これは覚えるしかない。

しかし、それ以外は、簿記以前の常識的なことや商法等の規制等を除けば、覚えることなどないというのだ。


その講師の言が全面的に正しいのかどうか私にはわからない。

むしろ、一方的な結論を押し付けるべきではないとも思う。

おそらくは、その講師の言は、安易な暗記に頼り、むしろ出口を見失いがちな受験生に対して向けられた刺激に満ちた警句ととるべきなのだろう。


あれから随分と時が経った。

それ以来、件の講師には会っていないが、今も同じ事を言っているのだろうかと、ふと考えることがある。

私はといえば、未だ自信も持てずに、「簿記で覚える事は一つもない」とは言えないままでいる。

直接法と間接法

【直接法と間接法】
有形固定資産の記帳方法には、直接法と間接法があります。

(1)直接法:(借)減価償却費10 (貸)固定資産   10

(2)間接法:(借)減価償却費10 (貸)減価償却累計額10

固定資産の実質的な価額は90円(帳簿価額)です。

これを帳簿上は、100−90という形で示すか(間接法)、90とだけ示すか(直接法)の違いです。

そういえば昔は、減価償却累計額じゃなくて、減価償却引当金だったりします(←忘れてください)。



【両方式の特徴】
間接法が取得原価と減価償却累計額の両者を帳簿上も明示する方法で、理論的にすぐれていると説明されることが多いようです。

直接法は、簡便法とされることが多いかもしれません。

日商簿記検定では、伝統的に、間接法での出題が多いようですが、税理士簿記論では、直接法の出題も少なくありません。

なれないと結構、しんどいと思います。

もっとも最近では、日商でも直接法の出題があるようで、もしかすると日商の何か(何だろう)が少し変ったのかもしれません。



【関連記事】
有形固定資産と減価償却
定額法の償却率
減価償却関連の推定の意味
有形固定資産の取得原価
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臨時償却
償却方法の変更
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税理士試験 簿記論 講師日記 全テキスト記事一覧

売掛金と未収金

【売掛金と未収金】

資産の売却に話を限定すれば、商品の売却代金の未収は「売掛金勘定」で処理します。

有形固定資産を売却した場合の未収は「未収金勘定」で処理します。

同様に土地を売却した場合でも、販売目的で所有する土地の未収は「売掛金勘定」で処理し、使用目的で所有する土地の未収は「未収金勘定」で処理します。

売掛金 → 商品販売代金等の未収
未収金 → 固定資産譲渡代金等の未収



【売掛金と立替金】
簿記論ではさほどお目にかかりませんが、得意先(売掛先)に対する費用の立替えも売掛金勘定で処理することも多いようです。

簿記の基本原理からいえば、立替金でしょう。

しかし、請求(請求書や補助簿)のことを考えれば、売掛金に含めてしまった方が便利といった所でしょうか。

日商での過去の出題をみると、売掛金に含める処理を軸に考えているようです。



【売掛金・買掛金のマイナス残高】
売掛金残が、相手先別にみて、貸方残である場合は、前受金勘定で処理します。

また、買掛金残が、相手先別にみて、借方残である場合は、前渡金(前払金)勘定で処理します。

具体的な仕訳で考えてみましょう。

(売掛金の貸方残の場合の決算整理仕訳)

(借)売掛金××× (貸)前受金×××

(買掛金の借方残の場合の決算整理仕訳)

(借)前渡金××× (貸)買掛金×××



【関連記事】
営業外支払手形



債権債務・手形<目次>


相互リンク募集中です。

今までにコメントをいただいた方のサイトをリンクに登録させていただきました。
どうもありがとうございました。

これを機に相互リンクを募集いたしております。

対象は、税理士試験の簿記論受験生をメインに、税理士試験・会計士試験・簿記検定試験の受験(予定)者及び講師、税理士(含む予定者)、公認会計士、その他経理実務に携わる方、大学等にいて簿記会計を学んでいる方、簿記会計の研究者・指導者等です。


あと、
税理士試験の簿記論の試験委員の方、相互リンクお待ちしております(って、ないよな)。

簿記入門(A)

(1)簿記の意義
【簿記とは】
簿記とは、何でしょうか?
「簿記」は、「帳簿記入」や「帳簿記録」の略だといわれます。
つまり、帳簿に記入・記録することが簿記です。
何をどのように記録するのかがわかれば簿記の姿も見えてくるでしょう。

【記録の対象】
一般に簿記は広く「経済主体が営む経済活動」を記録の対象とします。
この意味では、家庭の主婦が家計簿をつけることや学生がこづかい帳をつけるのも簿記です。
ただ、家計簿やこづかい帳は、家庭や個人がそれぞれ自由に記入すればよく、その内容もそれほど複雑ではありません(家計簿やこづかい帳をつけるにはかなり根気がいりますが……)。
これから学習する簿記の対象は複雑な経済活動を営んでいる「企業の経済活動」です。

【企業とは】
もうけようとして、利益を得ようとして活動をしている個人や組織を企業といいます。
営利目的で活動する個人や組織を企業といいます。
企業の営む経済活動とわたしたち個人の営む経済活動(消費活動)のもっとも大きな違いは、この営利目的の有無にあります。
このため企業活動を記録する簿記にも正しいもうけ(利益)を計算するという見方が必要です。
簿記では、もうけの計算のことを損益計算と呼びます。
なお、もうけは「利益」、損は「損失」といい、両方をあわせて「損益」といいます。

【経済活動とは】
企業の経済活動といっても実に様々です。
商品を購入し、これを販売する。
資金を調達し、または資金を貸し付ける。
固定設備を購入し使用する。
このほかにも企業は様々な経済活動を行います。
ここでは単に企業の行う活動のうち金銭に置き換えて記録できるものが簿記の記録の対象になる企業活動と考えておきましょう。

【簿記とは】
さて、簿記とは何かをもう一度整理しておきましょう。
「簿記とは、企業の経済活動を記録すること」をいいます。


(2)簿記の目的
【簿記の目的】
簿記は、企業活動の記録です。
それでは何故、企業はその活動を記録するのでしょうか。
簿記の目的はいったい何でしょうか。

【財産の管理】
簿記は、企業活動の帳簿記録です。
その簿記の目的を考える前に、私達が記録を行うのは何故かを考えてみましょう。
たとえば面白いテレビ番組を見て、その話を友達にしようと思ってメモをとったとします。このメモをとる行為がまさに記録です。
この場合に何故メモをとるのかといえばその事を忘れずに友達に話すためでしょう。
企業も同じです。
今どれだけ財産をもっているか。
だれにいくら貸しているのか。
今月はいったいどれだけ売れたのか。
そんなことを忘れないための歴史的な記録(日付順の記録)が必要なのです。
このような歴史的な記録を組織的に行うことが財産の管理にも役立つことになります。

【財政状態を明らかにする】
みなさんはいま現在、どれだけ財産を持っているかを把握しているでしょうか。
財産の種類が少なければ特に記録しなくても分かるかもしれません。
しかし、財産の種類や量が多いと、記憶だけに頼ることはできません。
簿記の記録を組織的に行うこと(このような方法は今後学習していきます)によって財産がどれだけあるかが分かります。
企業の財産の状況を財政状態といいます(財産状態ではありません)。
簿記の主要な目的の一つはこの財政状態を明らかにすることにあります。
企業の財産の状況をあらわす書類、つまり、企業の財政状態を表示する書類(表)が貸借対照表です。

【経営成績を明らかにする】
企業活動の目的は、利益を獲得することにあります。
簿記の主要な目的もこの獲得した利益がいくらかを計算(損益計算といいます)することにあります。
商品販売業であれば商品をいくらで買って、いくらで売ったのかをきちんと記録しておかなければいくらもうかったのかもわかりません。
企業の損益の状況を経営成績といいます。
簿記の主要な目的の一つはこの経営成績を明らかにすることです。
企業の経営成績をあらわす書類(表)を損益計算書といいます。


(3)簿記の種類
【単式簿記】
こづかい帳や家計簿をつける場合、現金の出入りを中心に記録を行います。
一定の期間(月を単位にする場合が多いでしょう)ごとに現金の入りと出を記録し、これに多少の加工(預金の出入りやお金の貸し借り等)を加えて一ヶ月の収支を計算する形で行われます。
このように特定の財産(通常は現金です)などの変動を記録することが中心となる簿記を単式簿記といいます。
なお、単式簿記が、検定試験で出題されることはありません。

【複式簿記】
単式簿記に対して企業の経済活動を二面的にとらえ、組織だって記録する簿記を複式簿記といいます。
単式簿記は企業の特定財産などの変動だけに着目しています。
これに対して、複式簿記は、「財産の変動」と「その原因」に着目し、経済活動の記録を常に二面的に行います(具体的な記録の方法については以下で学習します)。
以下で、単に簿記といった場合は、この複式簿記を意味します。

【業種による区分】
簿記は適用される業種によっても区別されます。
商業(商品販売業)に適用される簿記が商業簿記です。
工業(製造業)に適用される簿記が工業簿記です。
そのほかにも銀行簿記や農業簿記などがあります。

【商業簿記】
商業簿記とは、商業に適用される簿記です。
商業とは、商品を購入し、これを売却することによって利益を獲得することを目的とする業種を意味します。
商業を営む企業は利益を獲得する目的で資金を募り、この資金をもとに商品を購入し、その購入した商品を購入金額より高い金額で売却することによって、当初の資金よりもより多い資金を手にします。
このより多い資金、つまり、資金の余剰部分が利益です。
このような意味での活動は商業以外の業種でも多かれ少なかれ行われます。
商業簿記が簿記の基礎になると考えてよいでしょう。
これからみなさんが学習するのは複式簿記による商業簿記です。

(4)資産・負債・資本
【財政状態を明らかにする】
簿記は、企業活動の記録です。企業の活動を歴史的に行い、財政状態(財産の状況)と経営成績を明らかにすることが簿記の目的です。
ここではこの財政状態を明らかにすることの意味をもう少し考えましょう。

【資産・負債・資本】
いままで財政状態とは財産の状況だと説明してきました。
この財産という言葉は一般的な言葉で、簿記では、これを資産グループ、負債グループ、純資産(資本)資本グループに分けて考えます。
資産は、プラスの財産です。
資産には、現金や預金、商品、建物などあります。
よく「借金も財産のうち」などといわれますが、マイナスの財産が負債です。
資産と負債の差額、または企業活動の「もとで」を純資産(資本)です。

【資産】
資産とは、プラスの財産です。
もう少し具体的にいうと目に見える形で存在している財貨(もの)と債権などの権利が資産です。
資産には、現金、預金、商品、建物などがあります。

【負債】
負債は、マイナスの財産です。
負債の多くは法律上の債務(借入金など)です。

【純資産(資本)】
資本とは、企業が活動を行うにあたってのもとでです。
また、資産と負債の差額としても算定されます。
このような意味では資本のことを純財産、正味財産、純資産ともいいます。
この資本というのがなかなか分かりにくいのではないでしょうか。
資産の多くは目に見える形で存在しています。負債にも具体的イメージ(借金など)は伴うでしょう。
資本には、具体的なものはないのです。資産と負債の差額としてのもとでが資本なのです。

【資産・負債・純資産(資本)と貸借対照表】
資産、負債、純資産(資本)に属する項目を集めて一覧の形で表示した表が貸借対照表です。


(5)費用・収益
【経営成績を明らかにする】
簿記は企業活動の記録です。企業活動を歴史的に記録し、企業の財政状態と経営成績を明らかにするのが簿記の目的です。
ここでは経営成績を明らかにすることについて考えましょう。

【企業活動と損益計算】
企業は営利を目的としています。儲けることを目的とした存在が企業です。
簿記の目的もこの損益を適切に算定することです。
たとえば一個100円の商品を仕入れ、これを120円で販売したとします。
この場合の儲けは120円-100円=20円と計算されます。この20円がもうけ=損益です。

【損益計算と期間計算】
財産をどれだけ所有しているかの計算は、特定の時点で行われます。
これに対し、損益の計算は一定期間を区切って行われます。
企業会計上の損益の計算期間を会計期間(事業年度、営業年度)いいます。
なお、会計期間の初めを期首、終わりを期末といいます。
一会計期間の適正な損益計算を行い、企業の経営成績を明らかにすることが簿記の主要な目的です。

【損益計算と収益及び費用】
簿記上の損益計算は、収益から費用を差し引いて算出されます。
先ほどの商品販売の例では120円-100円として損益を計算しました。
この120円が売上という収益であり、100円が仕入(売上原価)という費用です。
少し抽象的かもしれませんが、「費用と収益」の関係は「努力(費用)と成果(収益)」との関係として把握できます。

【収益】
収益とは、経営活動による純資産の増加を意味します。
つまり、もとで以外のもうけ(の原因)が収益です。
収益には、売上、受取利息、受取手数料等があります。

【費用】
費用とは、経営活動による純資産の減少を意味します。費用には、支払家賃や支払利息等があります。
もとでの減少以外のそん(もうけの減小の原因)が費用です。

(6)企業活動と取引
【簿記と取引】
企業の経済活動の記録が簿記です。
簿記の記録の対象となる経済活動が取引です。
取引があった場合に簿記上の記録を行います。
簿記上の記録を行うか否かは、取引が行われたか否かによりますので、簿記上の取引に該当するか否かは重要です。

【簿記上の取引】
簿記上の取引と一般的な意味での取引とでは少し意味が異なります。
一般的な意味での取引には、やりとりというような意味合いがありますが、簿記の記録の対象となるのは、いわば資産、負債、純資産(資本)のやりとりです。
簿記上の取引とは、資産、負債、純資産(資本)に増減を生じさせるような経済的事象をいいます。
資産、負債、資本に変動があった場合に簿記上の記録の対象にします。

【簿記上の取引と一般的な取引の違い】
簿記上の取引と一般的な意味での取引は多くの場合は同じですが、違う場合もあります。
例えば、単に取引の契約を結んだり、商談が成立したといった場合、一般的には取引を行ったといいますが、簿記上の取引にはあたりません。
資産、負債、純資産(資本)に変動がないからです。
逆に災害や盗難にあった場合は、一般的には取引とはいいません。
ただ、災害や盗難が資産の減少をもたらす訳ですから、このような経済的事象も簿記では取引といい、記録の対象にします。

【取引の具体例】
備品を現金で購入した場合を例に考えてみましょう。
備品を現金で購入したのですから備品という資産が増え、現金という資産が減っています。
ですからこの経済的事象は簿記上の取引に該当し、簿記の記録の対象にします。
従業員の給料を現金で支払った場合はどうでしょうか。
現金という資産が減少していますので、簿記上の取引に該当し、記録の対象となります。
この場合、給料という費用が生じます。
災害で建物が焼失した場合はどうでしょうか。
建物という資産が減少している訳ですからこれも簿記上の取引になります。この場合には災害損失(火災損失)という費用が生じます。

繰延資産の償却期間

【繰延資産の種類】

企業会計上の繰延資産は、5個です。

創立費、開業費、開発費、株式交付費(自己株式処分費用を含む)、社債発行費(資金調達目的の新株予約権発行費用を含む)です。

株式交付費は、資金調達目的のものに限られます。

株式分割等にかかる株式発行費用は、繰延資産計上できません。



【繰延資産の償却期間】
(1)社債発行費………社債の償還期限(新株予約権は、3年)
(2)株式交付費………3年
(3)創立費、開業費、開発費………5年


【償却方法】
原則は、支出時の費用処理です。

繰延資産として計上した場合は、基本的には、定額法(社債発行費は、利息法が原則)による償却が行われます。


【関連記事】
繰延資産の意味



税理士試験 簿記論 講師日記 全テキスト記事一覧

純資産の部の表示

経験的にも純資産の理解には時間がかかります。

純資産の部の表示は、とりあえず覚えちゃいましょう(覚えておしまいということではなく)。


【純資産の部】
機ヽ主資本
 1.資 本 金
 2.資本剰余金
  (1)資本準備金
  (2)その他資本剰余金
 3.利益剰余金
  (1)利益準備金
  (2)その他利益剰余金
     イ 任意積立金
     ロ 繰越利益剰余金
供”床繊Υ校産抗枦
掘/軍予約権

細かいですが、その他資本剰余金は、「その他の資本剰余金」ではありません。

「その他の資本剰余金」ってのが、別個にある(あった)ので「の」が入るのはまずいです。


【関連記事】
資本とは何か
増資の会計処理
株式分割
引出金
純資産の部の表示を覚えていますか?



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貸倒れの処理

【貸倒れの処理】

(1)当期に発生した売掛金等の貸倒れ

(借)貸倒損失×××(貸)売掛金×××

(2)前期以前に発生した売掛金等の貸倒れ

(借)貸倒引当金×××(貸)売掛金×××



【当期発生売掛金の貸倒れ】
当期に発生(売上)した債権に、まだ、貸倒引当金の設定は行われていません。

したがって、貸倒引当金を充てる(減らす)処理もできません。

もっとも発生から貸倒れまでが極めて短い期間(1年以内)しかないので、実際の事例は少ないでしょう。

(当期に発生した売掛金等の貸倒れ)(借)貸倒損失×××(貸)売掛金×××


【前期以前発生売掛金の貸倒れ】

前期以前に発生した売掛金等には、前期末に貸倒引当金が設定されているので、これを充当します。

(前期以前に発生した売掛金等の貸倒れ)(借)貸倒引当金×××(貸)売掛金×××

もっとも設定している貸倒引当金以上の貸倒れがあった場合は、その超える部分は、貸倒損失勘定で処理します。


やや細かい話ですが、当期の売掛金が貸倒れとなった場合の貸倒損失と前期以前の売掛金が貸倒れとなり、貸倒引当金の設定額を超えて貸倒損失とした場合とでは意味は異なります。

おおむね、次のような感じでしょうか。

当期の売掛金の貸倒損失 → 販売費及び一般管理費

設定引当金を超える貸倒損失 → 特別損失

後者については、内容を吟味する必要もあるでしょうが、おおむね貸倒引当金の設定誤差、すなわち前期損益修正損(特別損失)と考えてよいでしょう。



【関連記事】
償却債権の取立て



引当金<目次>

テキスト記事一覧

貨幣・非貨幣法

【貨幣・非貨幣法とは】

期末外貨建債権債務の為替相場の選択に関する基本的な考え方が、「貨幣・非貨幣法」です。

「貨幣・非貨幣法」とは、貨幣項目は、決算時の為替相場、非貨幣項目は、取得(発生)時の為替で換算する方法です。

貨幣項目 → 決算時の為替相場
非貨幣項目→ 取得(発生時)の為替相場




【貨幣項目の考え方】
「貨幣項目」とは、最終的に現金化するか、現金での支払いが予定される項目です。

非貨幣項目項目は、それ以外の項目です。

仕訳で考えると、次のとおりです。

発生時:(借)売 掛 金××× (貸)売  上×××
回収時:(借)現金預金××× (貸)売 掛 金×××

売掛金の位置が現金預金に置換わっているので、売掛金は貨幣項目です。



【非貨幣項目の考え方】

固定資産(備品等)の場合はどうでしょうか。

購入時:(借)備   品××× (貸)現金預金×××
決算時:(借)減価償却費××× (貸)備  品×××

備品は現金に置換わらず、費用(減価償却費)になります。

このような項目が非貨幣項目です。

土地は、上記のような仕訳では、説明できませんが、そもそも貨幣に換えることを目的としていませんので、非貨幣項目です。


【外貨建項目の換算】
貨幣・非貨幣法によれば、貨幣項目は、決算時の為替相場で換算します。

たとえば1ドルが100円のときに発生した売掛金1ドルは、帳簿上は100円と記録されています。

決算時の為替相場が1ドル110円だとすると差額の10を増やす必要があります。

その相手科目が、「為替差損益」です。

(借)売 掛 金10 (貸)為替差損益10



【勘定科目について】

一般的には、仕訳に用いる勘定科目は、「為替差損益」です。

ただし、簿記論(検定)でも、「為替差益」、「為替差損」を別々に用いる場合もあります。

正式な損益計算書の表示(表示科目)は、純額で「為替差益」又は「為替差損」のみを表示します。



【関連記事】
外貨建社債の換算
前渡金・前受金と経過勘定項目の換算
外貨建有価証券
外貨建有価証券の換算と償却原価法
為替予約
独立処理
振当処理
在外支店の財務諸表項目の換算
在外支店の財務諸表項目の換算手順



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分記法

【分記法】
商品販売における分記法の簿記論での出題可能性は高くありません。

ただし、基本的な処理は、固定資産と同様なのでそれほど距離感はないと思います。

分記法では、原価(売上原価)と利益(売上総利益)を分けて記録します。


仕入時:(借)商  品100 (貸)現  金100

販売時:(借)現  金150 (貸)商  品100
                  商品販売益50


分記法では、販売の都度、帳簿上も利益が計上され、商品の適正な残高が示されます。

したがって、「決算整理は不要」です。


決算整理前試算表からのアプローチとしては、決算整理そのものは不要です。

ボックス(仕入勘定)を再現して、売上原価を算出し、これに商品販売益を加算した金額が売上です。



【関連記事】
返品・値引・割戻・割引
売上原価の意味
商品勘定の処理
総記法(※)
総記法の決算整理(※)
売上原価対立(計上)法と二分法
ボックス図の意味



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